2005年 08月 15日
抵抗勢力とうまくやっていくのが日本流 |
少し前になるがIT業界の先駆者的な人物と酒を飲む機会があった。いろいろ興味深い話を伺ったのだが、その中でも「日本では破壊的技術をもってしても業界の秩序を変えることは不可能。抵抗勢力とうまくやっていく方法を考えなければだめだ」という指摘がおもしろかった。
わたしはこれまで米国を中心にインターネットのような技術が業界の秩序を破壊するのを何度も見てきたのだが、その人によると、日本では同じような秩序破壊はなかなか難しい、という。それよりも既存の秩序も納得するような方法を見つけ出さない限り、時代は前に進まないのだそうだ。還暦を迎えた大先輩の意見だけに、なかなか重みがあった。
わたしは以前から、金融、通信の次は、メディアに変化の波が押し寄せると考えている。既存メディア企業に加え、IT企業が覇権争いに突入し、勝者は1、2社だけで、あとはコンテンツ提供者のワン・オブ・ゼムになる、というのがわたしの予測だ。それが時代の流れであり、抵抗することはできない、と思っていた。
もちろん最終的にはそうなるのかもしれないが、その人の言うように確かに既存秩序は徹底的に抵抗するかもしれないなあ。ホリエモンのメディア買収騒動もそうだったもんなあ。物事をスムーズに進めるためには、既存秩序に受け入れやすい仕組みを提供することが大事なのだろうなと思う。
そう思っていたところで、奥一穂さんのブログ「Kazuho Oku's blog」を読んだ。メディアの話ではないがeコマースの話として、わたしの今の考えに近いことが書いてあったので、引用させてもらう。
とはいうものの、奥一穂さんも抵抗勢力の存在を指摘する。
メディアの近未来予測に話を戻すと、既存メディアに真っ向から対立していくのではなく、うまくやっていく仕組みというのが成功する可能性が高いんだろうな、と思う。でも対立してやっていっても、仲良くやっていっても、究極の最終形は同じところに落ち着くんだろうけど・・・。多分。
わたしはこれまで米国を中心にインターネットのような技術が業界の秩序を破壊するのを何度も見てきたのだが、その人によると、日本では同じような秩序破壊はなかなか難しい、という。それよりも既存の秩序も納得するような方法を見つけ出さない限り、時代は前に進まないのだそうだ。還暦を迎えた大先輩の意見だけに、なかなか重みがあった。
わたしは以前から、金融、通信の次は、メディアに変化の波が押し寄せると考えている。既存メディア企業に加え、IT企業が覇権争いに突入し、勝者は1、2社だけで、あとはコンテンツ提供者のワン・オブ・ゼムになる、というのがわたしの予測だ。それが時代の流れであり、抵抗することはできない、と思っていた。
もちろん最終的にはそうなるのかもしれないが、その人の言うように確かに既存秩序は徹底的に抵抗するかもしれないなあ。ホリエモンのメディア買収騒動もそうだったもんなあ。物事をスムーズに進めるためには、既存秩序に受け入れやすい仕組みを提供することが大事なのだろうなと思う。
そう思っていたところで、奥一穂さんのブログ「Kazuho Oku's blog」を読んだ。メディアの話ではないがeコマースの話として、わたしの今の考えに近いことが書いてあったので、引用させてもらう。
Amazon の特許に示されているようなモデルの下では、ゲームはごく少数のマーケットプレイスと、多くの従属的なサプライヤーによって構成される。このような環境下では、利益はマーケットプレイスに集中する。独創的な商品を提供できるごく少数のサプライヤーを除けば、後は価格で勝負するしかない。また、流通業者は軒並み退場となる。マーケットプレイスも、世界で2~3社程度のグローバルプレイヤーに絞られるだろう。
とはいうものの、奥一穂さんも抵抗勢力の存在を指摘する。
そのような生態系に実現可能性があるだろうか。Amazon、そして DELL のようなサプライヤーは、実現に向けて動くだろう (現に Amazon は動いている)。しかし、たとえ最終的にはeコマースの主流になるとしても、いろいろな抵抗があると、私は予測する。
結論。XML API の公開があっさりと分野横断的なマジョリティにはなることはないのではないか。
メディアの近未来予測に話を戻すと、既存メディアに真っ向から対立していくのではなく、うまくやっていく仕組みというのが成功する可能性が高いんだろうな、と思う。でも対立してやっていっても、仲良くやっていっても、究極の最終形は同じところに落ち着くんだろうけど・・・。多分。
by tsuruaki_yukawa
| 2005-08-15 08:30