2004年 05月 17日
ビジネスモデルがカギ |
某新聞社で講演した数日後に、1冊の本が郵送されてきたことがある。送り主は、その新聞社のA記者。講演の際に名刺交換した十数人の一人らしい。残念ながら、名前と顔が一致しない。
本は同記者が関わった特ダネに関するドキュメント。新聞記者ならだれもが夢見るようなすばらしい特ダネの話だ。
本には「ご講演ありがとうございました」というメモが添えられていただけ。何の目的で本を送ってきたのか、はっきりしない。もしかするとA記者は、わたしの講演が新聞の将来に否定的な内容であると受け止めたのかもしれない。そして新聞ジャーナリズムは今後も健在であると主張したかったのかもしれない。
確かに拙著のタイトルは「ネットは新聞を殺すのか」と、結構刺激的だ。それに最近のジャーナリズム論に関する書物や文章は、記者OBがジャーナリズムの現状を嘆く物が多い。
しかしわたし自身は、ジャーナリズムの現状を嘆けるような大記者ではない。どちらかといえば、自分はダメ記者だと思う。それに昔と比べて記者の質が低下しているのかどうかも分からない。
わたしは、新聞記者の資質や態度が原因で新聞ジャーナリズムがだめになると考えたことは一度もない。問題なのは、新聞記者の資質や態度ではない。問題は、インターネットの登場で新聞社経営が大きな曲がり角に来ていることと、新聞業界が新しいビジネスモデルを見いだせないことだ。
新聞業界が新しいビジネスモデルを見つけ出し、安定経営が続けば、記者に安定した生活と生産的な就労環境を提供できる。成果の上がる環境を提供さえできれば、優秀な人材が集まってくるだろうし、ジャーナリズムの質も向上するだろう。
新しいビジネスモデルを見つけることができるかどうか。それだけが問題ではなかろうか。
本は同記者が関わった特ダネに関するドキュメント。新聞記者ならだれもが夢見るようなすばらしい特ダネの話だ。
本には「ご講演ありがとうございました」というメモが添えられていただけ。何の目的で本を送ってきたのか、はっきりしない。もしかするとA記者は、わたしの講演が新聞の将来に否定的な内容であると受け止めたのかもしれない。そして新聞ジャーナリズムは今後も健在であると主張したかったのかもしれない。
確かに拙著のタイトルは「ネットは新聞を殺すのか」と、結構刺激的だ。それに最近のジャーナリズム論に関する書物や文章は、記者OBがジャーナリズムの現状を嘆く物が多い。
しかしわたし自身は、ジャーナリズムの現状を嘆けるような大記者ではない。どちらかといえば、自分はダメ記者だと思う。それに昔と比べて記者の質が低下しているのかどうかも分からない。
わたしは、新聞記者の資質や態度が原因で新聞ジャーナリズムがだめになると考えたことは一度もない。問題なのは、新聞記者の資質や態度ではない。問題は、インターネットの登場で新聞社経営が大きな曲がり角に来ていることと、新聞業界が新しいビジネスモデルを見いだせないことだ。
新聞業界が新しいビジネスモデルを見つけ出し、安定経営が続けば、記者に安定した生活と生産的な就労環境を提供できる。成果の上がる環境を提供さえできれば、優秀な人材が集まってくるだろうし、ジャーナリズムの質も向上するだろう。
新しいビジネスモデルを見つけることができるかどうか。それだけが問題ではなかろうか。
by Tsuruaki_yukawa
| 2004-05-17 22:02
| ビジネスモデル