2004年 05月 24日
マイクロソフトがブログに取り組むことの影響 |
ウェブログの特徴を示せ、という質問に対し、わたしは次の3つを挙げることにしている。
(1)操作が非常に簡単で、メールの送受信ができる人ならだれでも自分のブログを持てる
(2)ブログ同士の横の連携が非常にしやすい
(3)RSSに対応している
RSSがどういうものであるのか興味のある人はグーグルで検索して調べてもらうとして、一般ユーザーは「記事配信の仕組み」という程度の理解でいいと思う。
ブログを注意深くみると、端の方に「RSS」や、「XML」、「RDF」、「syndicate」、「このウェブログと連携する」などといった小さな表記がある。これにカーソルを当て右クリックし、「ショートカットをコピー」を選択する。コピーしたデータを「RSSリーダー」や「RSSアグリゲーターと呼ばれる専用ソフトの該当するところに貼り付ける。これでこのブログからの記事受信の手続きが完了したことになる。
あとは「RSSリーダー」が10分程度の間隔定期的にネット上を自動巡回し、最新の記事、書き込みを集めてきて表示してくれる。ちなみにわたしの場合、bloglinesというRSSリーダーを使っており、現在64の報道機関やブログの最新の記事を読める状態にしている。1日当たり数百本の記事にざっと目を通すことになる。64すべてのサイトにアクセスしてまわるより、大幅な時間の節約になる。
先に書いたように、記事受信手続きは、コピーと貼り付けという方法で簡単にできる。受信解除もボタン1つで簡単にできる。面白そうなブログを探してきては受信手続きをし、しばらく読んだが面白くなかったブログはすぐに受信解除する。常に受信リストを入れ替えている。最初は日本の大手新聞社のサイトをすべて受信することにしていたが、同じような記事が多いのでA新聞を残して他は受信解除してしまった。
日本のマスコミでRSSデータを配信しているのは、朝日新聞、日経BPだけ。あとは、ネットユーザーのボランティアが読売新聞や産経新聞などの記事をRSSに自動変換し配信する仕組みを勝手に作っている。(著作権法上問題あるかもしれない。でも、反対にRSSデータを作ってももらえない報道機関というのも寂しい)
さてブログとRSSという技術が、個人ホームページやメールといったこれまでの個人の情報発信よりも優れている点が2つある。
1つは押し付けがましくないこと。携帯電話ほどではないにしろ、メールは忙しくてもおかまいなしに送られてくる。スパムメールという迷惑メールも日増しに増えている。
RSSリーダーの場合は、受信手続きを取ったブログや報道機関のリストの横に「未読」の記事数が表記されるだけ。自分の都合のいいときに記事を読める。押し付けがましさがない。
2つ目は、個人ホームページのように「せっかくアクセスしたのに以前読んだものから更新されていなかった」というようなことがない。RSSリーダーには、以前読んだとき以降に更新された記事の本数が表示される。更新後の記事数が0だと、アクセスする必要がない。
ビル・ゲイツの講演録を読んでも、彼はこの2点を評価し、「コミュニケーションツールが次々と改良されている」としている。
さてマイクロソフトは、ブログ技術にどう取り組むのだろうか。当初は、2006年発売予定の次期ウィンドウズにRSSリーダーが標準装備されるものとみられていた。しかしゲイツの講演記録を読むと、RSSリーダーはウィンドウズではなく、アウトルックやアウトルックエクスプレスといったメールソフトに組み込まれる可能性が高いように思われる。
これは報道機関にとって何を意味しているのか。
それはRSSリーダーを使った情報収集というものが、ネットおたくだけではなく、一般のユーザーにも広く普及する可能性が高いということだ。
そうなれば、記事への直接リンク、直接アクセスが「常識」になる。「アクセスはトップページからお願いします」という但し書きが、非常に滑稽なものにみえてくるだろう。
報道機関のサイト側も、トップページからではなく個別の記事からサイトへ飛んでくる人が増えることに対応し、サイト構成、ページ構成を考え直す必要が出てくるだろう。
訂正:rss配信しているマスコミから毎日新聞を抜きました。申し訳ありませんでした。
(1)操作が非常に簡単で、メールの送受信ができる人ならだれでも自分のブログを持てる
(2)ブログ同士の横の連携が非常にしやすい
(3)RSSに対応している
RSSがどういうものであるのか興味のある人はグーグルで検索して調べてもらうとして、一般ユーザーは「記事配信の仕組み」という程度の理解でいいと思う。
ブログを注意深くみると、端の方に「RSS」や、「XML」、「RDF」、「syndicate」、「このウェブログと連携する」などといった小さな表記がある。これにカーソルを当て右クリックし、「ショートカットをコピー」を選択する。コピーしたデータを「RSSリーダー」や「RSSアグリゲーターと呼ばれる専用ソフトの該当するところに貼り付ける。これでこのブログからの記事受信の手続きが完了したことになる。
あとは「RSSリーダー」が10分程度の間隔定期的にネット上を自動巡回し、最新の記事、書き込みを集めてきて表示してくれる。ちなみにわたしの場合、bloglinesというRSSリーダーを使っており、現在64の報道機関やブログの最新の記事を読める状態にしている。1日当たり数百本の記事にざっと目を通すことになる。64すべてのサイトにアクセスしてまわるより、大幅な時間の節約になる。
先に書いたように、記事受信手続きは、コピーと貼り付けという方法で簡単にできる。受信解除もボタン1つで簡単にできる。面白そうなブログを探してきては受信手続きをし、しばらく読んだが面白くなかったブログはすぐに受信解除する。常に受信リストを入れ替えている。最初は日本の大手新聞社のサイトをすべて受信することにしていたが、同じような記事が多いのでA新聞を残して他は受信解除してしまった。
日本のマスコミでRSSデータを配信しているのは、朝日新聞、日経BPだけ。あとは、ネットユーザーのボランティアが読売新聞や産経新聞などの記事をRSSに自動変換し配信する仕組みを勝手に作っている。(著作権法上問題あるかもしれない。でも、反対にRSSデータを作ってももらえない報道機関というのも寂しい)
さてブログとRSSという技術が、個人ホームページやメールといったこれまでの個人の情報発信よりも優れている点が2つある。
1つは押し付けがましくないこと。携帯電話ほどではないにしろ、メールは忙しくてもおかまいなしに送られてくる。スパムメールという迷惑メールも日増しに増えている。
RSSリーダーの場合は、受信手続きを取ったブログや報道機関のリストの横に「未読」の記事数が表記されるだけ。自分の都合のいいときに記事を読める。押し付けがましさがない。
2つ目は、個人ホームページのように「せっかくアクセスしたのに以前読んだものから更新されていなかった」というようなことがない。RSSリーダーには、以前読んだとき以降に更新された記事の本数が表示される。更新後の記事数が0だと、アクセスする必要がない。
ビル・ゲイツの講演録を読んでも、彼はこの2点を評価し、「コミュニケーションツールが次々と改良されている」としている。
さてマイクロソフトは、ブログ技術にどう取り組むのだろうか。当初は、2006年発売予定の次期ウィンドウズにRSSリーダーが標準装備されるものとみられていた。しかしゲイツの講演記録を読むと、RSSリーダーはウィンドウズではなく、アウトルックやアウトルックエクスプレスといったメールソフトに組み込まれる可能性が高いように思われる。
これは報道機関にとって何を意味しているのか。
それはRSSリーダーを使った情報収集というものが、ネットおたくだけではなく、一般のユーザーにも広く普及する可能性が高いということだ。
そうなれば、記事への直接リンク、直接アクセスが「常識」になる。「アクセスはトップページからお願いします」という但し書きが、非常に滑稽なものにみえてくるだろう。
報道機関のサイト側も、トップページからではなく個別の記事からサイトへ飛んでくる人が増えることに対応し、サイト構成、ページ構成を考え直す必要が出てくるだろう。
訂正:rss配信しているマスコミから毎日新聞を抜きました。申し訳ありませんでした。
by tsuruaki_yukawa
| 2004-05-24 08:35