ニュースはアナログ大手とニッチ零細の2極化 |
このブログが原因かどうか分からないが、慶応義塾大学SFCの次世代メディア研究会にゲストとして参加させていただけることになった。学生さんの柔軟思考に触れるのは、本当に楽しい。
さてその次メ研で教えていただいた論文「メディア産業の水平分離と新しいビジネス・モデル」(富士通総研の浜屋敏主任研究員著)。デジタル化が進めば、メディア産業は水平分離が進むというお話だ。その中から新聞業界に関係ありそうなところを抜粋。
デジタル・メディア産業のコンテンツ・プロバイダは、ニッチなコンテンツを制作するデジタル・コンテンツ専用の多数の企業と、アナログ・メディア向けに制作した大衆向けのコンテンツをIP ネットワークでも流通させようとする少数の大企業とによって構成されると考えることができる。
(中略)
本稿では、アナログ・メディア産業がなくなり、メディア産業がすべてデジタル・メディア産業へと移行するとは考えない。いくらデジタル化、IP 化、ブロードバンド化が進んだとしても、たとえば書籍や新聞といったアナログ・メディアは残るであろう。
(中略)
本稿の立場は、デジタル・メディア産業にはアナログ・デジタル産業とはまったく異なる産業モデルがあり、しかも、将来的にはアナログ・メディア産業に代わってデジタル・メディア産業がメディア産業の中心になっていくであろう、という考え方である。